今年度より本校校長に就任した三原です。
 学校教育目標を『志をもつ』と定め,教職員が一丸となって生徒の育成に取り組んでまいります。入学式では全校生徒に,次の三つのことを話しました。
 まずは「志をもつ」です。 志をもつ人はおのずと夢や目標を持つことができます。例えば,「プロ野球選手になりたい」は夢,「プロ野球選手になって,見る人に勇気を与えたい。元気を与えたい。」は志です。 夢は叶わなければあきらめることになりますが,野球を通して勇気や元気を与えたいという志をもつ人は,マネージャーやコーチ,道具作りの職人など,次の目標を持つことができます。 日本一生産量を誇る熊野の筆文化は,今では世界的にも有名になっています。筆という地域の伝統文化を守りつつ,時代の変化に対応し,熊野で筆に携わる方々が「熊野の筆を世界の人々へ」という大きな志をもった結果ではないでしょうか。 そんな熊野で育ち,熊野で学ぶ皆さんだからこそ,大きな志をもてる人になってもらいたいと思います。
 次に「挑戦する」ことです。  失敗を恐れず,いろいろなことに挑戦してもらいたい。スポーツでもなんでもそうですが,負けないことや失敗しないことを目指すのではなく,勝つこと,成功することを目指してもらいたい。負けたくなければ勝負しなければいい。失敗したくなければチャレンジしなければいい。勝つためには負けを覚悟で勝負するしかない。負けても,負けても勝負し続けるしかない。しかし,負けや失敗という経験の上の勝利や成功だからこそ得られるものがあるとともに,自分自身の成長のあかしでもあるのです。  教室や学校は失敗するところです。失敗を通して成長するところです。挑戦する中で失敗してもチャレンジできる強さを身につけてもらいたい。
 最後に「努力する」 そのために「努力できる人」になってください。 世界のトップ選手,ノーベル賞の授賞者など多くの著名な人や有名人がいますが,この人たちに共通している才能は,「努力し続けることができる」ということだと思います。 センスなど持って生まれたものだけでトップになった人はいません。でも,センスがないといわれていたのに努力を続けてトップになった人はどの分野にもたくさんいます。 皆さんが,高い志をもち,努力を重ね,あきらめることなく挑戦しながら成長していけるよう,我々教職員も,授業や部活動の指導の力に磨きをかけていきます。

 私たち教職員は,生徒の限りない可能性を信じ,生徒の力を最大限伸ばすよう,全力を挙げて教育活動に取り組んでまいりますので,より一層の御支援と御協力をお願いいたします。


平成29年4月

熊野町立熊野東中学校長 三原 隆行